現在の氷上ワカサギ釣りで、テントは必需品の一つとなりました。
釣りを始めたころの15年ほど前はあまり見かけなかったですけどね。
3年目くらいにワカサギテントを購入して、その快適さに感動したものです。
ただし、ワカサギテントにも弱点が1つ。
それは強風時にはとても建てづらいという事。
筆者は初めの頃、強風でテントが設営できずに、釣りをせずに撤退したことがあります。
それでも、なんとかテントを設営するため、ひねり出した答えが「土のう袋」でした。
今回は、強風時でも一人でワカサギテントを設営するための方法をお伝えしたいと思います。
同じように困ったことのある方。
是非ご一読していただけると幸いです。
ワカサギテントはワンタッチ式で広げられるものが多いです。
イメージは折り畳み傘。骨組みを伸ばして、柄を引くと傘が広がりますよね。
ワカサギテントも同じです。
高いテントになるとガスによる半膨張式ものもあったりしますが、いずれにしろ簡単に建てられるものがほとんどです。
それでも強い風が吹くと、テントは想像以上に建てにくいのです。
遮るもののない湖面では天気予報以上の風が吹いています。
経験上、予報で風速5m以上になると、準備なしに一人でテントを建てるのは困難となります。
必要なのは「土のう袋」と「スコップ」です。
スコップはワカサギテントのスカートに雪を乗せるため用意している人も多いかと。
しかし「土のう袋」を用意しているのは筆者くらいでしょうか。
中身は必要ありませんよ。現地で入れるので…
まずは土のう袋に雪を入れて、土のうならぬ「雪のう」を作ります。
スコップはここで使います。
準備する雪のうは4~6個くらい。
湖面に雪がない時は、面倒ですが岸で雪のうを作ってジャンボスレーに乗せて持っていきましょう。
たとえ強風が吹いていても、大人が二人いればワカサギテントは設営できます。
一人が抑えている間に、もう一人がペグで打ちとめていけばなんとかなります。
しかし、一人しかいないとそうもいきません。
ペグを打とうとした瞬間にテントは吹っ飛んでいくでしょう。
要は、この抑え役を「雪のう」にやってもらいます。
手順としては以下の通り。
土のう袋に雪を入れて「雪のう」を作りましょう。
テントの大きさに合わせて4~6個程度用意すると良いでしょう。
湖面に雪がない場合は、岸で用意する必要があります。
設営場所に付いたらテントを袋から出し、脚を伸ばしていきます。
この時、既にテントが飛んでいきそうなら、テント生地に雪のうを乗せて抑えておきましょう。
脚を伸ばすほど、風を受ける面積が広がります。
飛ばされないよう、乗せる雪のうの数を増やしましょう。
脚をすべて伸ばしたら、風上側のスカートに雪のうを乗せ換えましょう。
必ず風上側に設置してください。
広がったテントの中に風が吹き込むと、下手するとポールが折れてしまいます。
また、出入り口のジッパーは全て開いておきましょう。
少しでも風を通り抜けやすくする必要があります。
さらに風上側にペグを2本ほど打ち込んでおくと安心です。
テントを開く前に風上側にペグ袋とハンマーを、風下側には一つだけ雪のうを用意しておきましょう。
用意が出来たら、しぼんだままのテント内に入り、ロープを引いてテントを開きます。
この時、一気に強風を受けるので注意してください。
また、開くときは雪のうやペグのため、どうしても風上側のポールがたわみやすいので注意してください。
折れたり変形したりすることはないと思いますが、心配な場合、ペグうちは1本にしておきましょう。
テントが展開出来たら、素早くペグを打ち込んでいきます。
ただし、風上側が起点になっているため、風下側は若干浮いているはずです。
先に風下側のスカートに用意しておいた雪のうを置きましょう。
後は用意しておいたペグを必ず風上側から素早く打ち込んでいくだけです。
この時、ポールのたわみを直しながら、適切な位置にペグを打ちましょう。
必要なら事前に打ち込んでいたペグも打ちなおしてくださいね。
ペグを打ち、テントロープ(ガイロープ)をしっかりと張ったら、あとは焦ることはありません。
最後にスカートに雪を乗せていきましょう。
雪のうをそのまま乗せて置いてもOKです。
また、抜けてきそうなペグに雪のうを乗せるのも効果的。
これだけでペグが抜けてきません。
いかがでしたか?
テント設営は「雪のう」があるだけで、強風時でも一人で行うことができます。
土のう袋はホームセンターで簡単に手に入りますし、なんせ安いです。
10枚入りで100~200円程度。
ワカサギテントの風対策として知られている「スクリューペグ」は、1本数百円と非常に高価。
何より設営時には役に立ちません。
むしろ設置に時間がかかる分、設営時だけみればマイナスです。
準備にちょいと手間が必要ですが、雪のう作戦は非常に有効です。
強風でテントが設営できなかった方は、一度お試しください。
ただしポールが折れても当ブログは責任が持てませんので、自己責任でお願いします。
なお、ワカサギテントは吊下げ式はおすすめしません。
なにより手間ですし、さらには雪のう作戦も使えませんからね。
それでは、今回も最後までお読みいただきありがとうございました。