ワカサギ釣り-最適タックルバランスで渋い時でも釣果UP

タックルバランスの基本

ワカサギ釣りで渋い時に出てくる単語「タックルバランス」。

食いが良い時はバランスの「バ」の文字も出てきませんが…

渋いので「錘を換えてみよう」とか「穂先を換えてみよう」という行為はタックルバランスを調整して、アタリを可視化しようとしている行為です。

ただ、理屈がイマイチわかっていないため、どう調整してよいのか分からないという人も多いと思います。

今回はタックルバランスの基本的な考え方をお伝えします。

ワカサギ釣りで、渋い時でも釣果を伸ばしたい方にお読みいただけると幸いです。

ワカサギが釣れない3パターン

長くワカサギ釣りをやっていると、全く釣れないこともそりゃあります。

しかし、ワカサギが全く釣れないといっても、その原因はひとつではありません。

典型的なパターンは次の3つ。

ワカサギが釣れない3パターン
  1. 釣り方に問題がある
  2. ワカサギに食い気がない
  3. そもそもワカサギがいない

今回のお題の「タックルバランス」は、②のワカサギに食い気が少ない時の対処法です。

ワカサギの食い気がないとアタリは少なく、弱くなります。

その弱くなったアタリをなんとか「可視化」もしくは手で「振動を感じ取れる」ようにタックルの構成を調整するのが、いわゆるタックルバランスになります。

また③のそもそもワカサギがいない時の対処法は、場所替えしかありません。

ちなみに①の釣り方に問題がある場合は、こちらをご覧ください。

タックルバランスの基本的な考え方

ワカサギ釣りで目指すタックルバランスとは、ラインにかかる「上向きの力」と「下向きの力」が打ち消し合って、丁度0になる状態を作り出すことです。

こうすることで弱いアタリも可視化しやすくなります。

そもそもアタリとは、ワカサギがエサをついばんだ時に発生する振動が、ラインを伝って穂先が動くことです。

ではラインがどのような状態なら、振動は効率よく伝っていくのか…

それには「ラインが最適な力で張られている」必要があります。

糸電話を想像してください。

たるんだ糸では声は届きませんよね。

「ピン!」と張られた糸が一番声が届きます。

ワカサギ釣りも同じです。

つまりラインも一直線にピンッ!と伸びている必要があるのです。

これが【「上向きの力」と「下向きの力」が打ち消し合って、丁度0になる状態】というわけです

タックルバランスとは

主な上向きの力は「穂先の張力」、主な下向きの力は「錘の重さ」です。

穂先は普段は真っすぐですが、錘の重さがかかるとしなりますよね。

その時、上向きに元に戻ろうとする力が働きます。

これが「穂先の張力(反発力)」です。

そこに様々な要因が加わります。

ラインの種類や太さ、水深や水流、さらに屋外の露天釣りなら風も影響してきます。

タックルバランスの基本は「穂先の張力」と「錘の重さ」がゼロになるよう組み合わせを覚えて、そこから別要因を加味しながら微調整していく事になります。

タックルバランスに影響する別要因

バランスに関わる別要因
  1. ラインの種類
  2. ラインの太さ
  3. 水深
  4. 水の流れ

それぞれについて解説していきます。

ラインの種類

ワカサギ釣りで主に使用されているラインには「PE」「フロロカーボン」「ナイロン」の3種類があります。

これらは種類によって「伸び」と「比重」が異なります。

それぞれの特徴は以下の通り。

PE比重が若干軽い。伸びがない。
フロロカーボン比重が重い。伸びが少なく、コシがある。
ナイロン比重が若干重い。しなやかで伸びがある。

特に比重の違いは、タックルバランスに関係してきます。

なぜなら比重が軽いと「浮力」が発生するから。

この浮力が上向きの力となって働き、ラインをたるませアタリを取りづらくする原因となります。

つまりPEラインは比重が軽く、その分を計算して錘を重くしておかねばなりません。

また、フロロやナイロンなど、比重が重い分には穂先の許容範囲で収まることが多いので、あまり問題はありません。

ただし、ナイロンは伸びがある素材なので、振動を吸収しやすく微細なアタリを求めるワカサギ釣りには適していないラインと言えるでしょう。

現在のラインは伸びの少なさや巻き癖の少なさなどの利点から、PEが主流です。

錘を若干重くして、ラインを張ることを心がける必要があります。

ラインの太さ

使用するラインが太くなればなるほど、その特徴が色濃く表れてきます。

つまり太いPEを使用していると、同じ長さでも浮力が大きくなることを覚えておきましょう。

大抵の方は0.2~0.5号のPEラインを使用されているかと思いますが、太いラインほど錘を重くする必要があります。

PEラインの太さによる浮力の違い

もちろんフロロを使用している方は太くなるほど重くなるので、錘は軽めに設定することになります。

水深

ワカサギ釣りはベタ底が基本。

よって水深が深くなると、その分ラインも長く水に浸かることになります。

PEラインを使用していると、長い分だけこれまた浮力が大きくなりますね。

ラインの長さによる浮力の違い

やはりその分、錘は重くする必要があります。

水の流れ

フィールドによっては水の流れにより、ラインが流されることがあります。

つまりその分、横向きの力がかかっていることになります。

ラインさえ張っていれば振動は伝わります。しかし、水流に引っ張られることによる穂先の曲がりすぎに注意してください。

曲がりすぎると、アタリを表現できなくなってしまいます。

露天釣りの場合は風も影響してきます。

ワカサギ釣りは感度の良い穂先を使用するのが普通ですが、感度が良すぎるとちょっとした風で穂先が揺れてしまい、アタリと見分けるのが難しくなります。

そのため、張力の強い穂先を使用することになり、その穂先に合わせた錘を使用することになります。

テント内では気にする必要はありません。

具体的なタックルバランスの調整方法

調整時はラインをピンと張って、穂先が曲がりすぎないようにします。

この時役立つのが可変アダプター

可変アダプターを使用すると、穂先の曲がりすぎを防ぐのに役立ちます。

タックルバランス
穂先の最適な角度

つまり可変アダプターを使用すると、より重い錘を使用できる→ラインを張りやすくなるので、是非活用しましょう。

ラインがたるんでいる時
(上向きの力が強い時)
・錘を重くする
・ゴム付きガン玉を追加する
・柔らかい穂先にする
穂先が曲がりすぎている時
(下向きの力が強い時)
・可変アダプターを使用する
・錘を軽くする
・硬い穂先にする
具体的なタックルバランスの調整方法

まとめ

いかがでしたか?

タックルバランスの基本は上(穂先の張力)と下(錘の重さ)の力を相殺してゼロにすること。

さらにラインの種類や太さ・水深などを考慮して、微調整していくのが重要です。

「ワカサギはいるようだけど、食ってこない」というような渋い時は、「食ってこない」のではなく「穂先にアタリが出ていない」だけかもしれません。

アタリを可視化できるよう、積極的にタックルバランスを調整してみましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA